介護から看護へ。遠回りでも選んでよかった私のキャリアアップの道

体験談

「このままでいいのかな」「もっと自分らしく働ける道はないかな」——そんな気持ちと一緒に、将来のために少しでも安心できる収入を得たいという思いもありました。迷いながら選んだ道は遠回りに感じることもありましたが、今ではあの選択をしてよかったと感じています。迷いながらも前に進みたいあなたへ、私のキャリアアップの体験談をお届けします。

介護から看護へ進もうと思ったきっかけ

介護の仕事を始めた当初は、とにかく「生活のため」に働いていました。資格も経験もなかった私にとって、介護は比較的挑戦しやすい仕事であり、働きながら学べる環境に救われた部分もありました。

現場で働く中で、介護福祉士の資格も取得しましたが、それでももっと知識や技術があれば利用者さんの力になれるのに、と思う場面が増えていきました。病気や怪我で苦しむ方を前に、何もできずにただ見守るだけだったときの無力感は、今も覚えています。

そんなとき、同じ施設で働く看護師さんの姿が目に入りました。的確に声をかけ、必要なケアをし、安心感を与えるその姿がとても頼もしく見えて、「私もあんな風になりたい」と思ったのが、看護の道を意識した最初のきっかけです。

「もっと力になりたい」「将来のために、今より安定した収入も得たい」——そんな気持ちが重なり、遠回りかもしれないけれど、新しい一歩を踏み出してみようと決意しました。

遠回りして感じた不安と迷い

介護から看護への道を選ぶと決めたものの、正直なところ不安はたくさんありました。
「今から勉強についていけるだろうか」「途中で挫折してしまわないだろうか」そんな思いが、決意した後も何度も頭をよぎりました。

特に、周りの人と比べてしまうと余計に気持ちが揺らぎました。同世代の友人たちはもう自分の仕事に慣れていて、順調にキャリアを積んでいるように見えたからです。そんな中で、自分だけが遠回りしているように感じて、落ち込むことも少なくありませんでした。

さらに、看護学校の入試には実は3回も落ちています。そのたびに自信をなくし、「もう諦めたほうがいいのかも」と弱気になる日もありました。でも、それでも心のどこかで「このままの自分でいいのかな」という思いが消えず、もう一度だけ、と挑戦を続けました。

振り返れば、その不安や迷い、失敗の経験さえも、私にとって大切な道のりの一部だったのだと思います。遠回りでも、自分が納得できる選択をすることが一番大切だと、あの時の私は教えてくれました。

看護の道に進んでよかったと感じた理由

看護の道に進んで、心から「よかった」と思える瞬間は、一人ひとりの患者さんやご家族に「ありがとう」と言っていただけたときです。介護の仕事でも感謝の言葉をいただくことはありましたが、看護師として自分の知識や技術を活かして、より深くその人の力になれたという実感がありました。

性格的に自信がなく、看護の技術もまだまだ不安な部分がありますが、そのおかげで患者さんや後輩の気持ちに寄り添えるのかもしれない、と感じるようになりました。経験を重ねる中で、少しずつ自分なりに成長してきたことも実感しています。

また、看護師の資格を得たことで、生活の安定や将来の安心感も大きく変わりました。あのときの決断が、これからの私の人生の土台になっていると感じています。

もちろん、看護の仕事にも大変なことや悩むことはありますが、それ以上に「人の力になれる」という喜びがある。それが、私がこの道を選んでよかったと思える一番の理由です。

キャリアアップを目指すあなたへ伝えたいこと

看護学校時代のことは、今でも心に残っています。
クラスメートの多くは、私よりも10歳、20歳も若い人たちばかりで、最初は年齢の差に引け目を感じていました。
「自分にできるのかな…」という不安を抱えながらも、同じ目標を持つ仲間たちと一緒に過ごすうちに、そんな気持ちは少しずつ薄れていきました。

厳しい実習や試験に追われる毎日は決して楽ではありませんでしたが、クラスメートと励まし合いながら、一緒に乗り越えた時間は私にとってかけがえのない経験です。
一人ではくじけそうになっていたかもしれませんが、同じ志を持つ仲間がいたからこそ、最後まで前を向いて頑張れたのだと思います。

あの頃の経験が、今の私の支えとなり、自信のなさや不安を感じながらも一歩ずつ進む力になっています。

まとめ

遠回りに感じる道のりも、決して無駄ではない——それが、介護から看護への道を歩んだ私が強く感じていることです。
不安や迷いを抱えながらも、一歩ずつ進む中で得られた経験や出会いが、今の私を支えています。

もし今、キャリアのことで悩んでいる方がいたら、ぜひ自分の気持ちに素直に向き合ってみてください。
遠回りに見えても、その選択がきっとあなたの道しるべになるはずです。

これからも、同じように迷いながら頑張る人の力になれるように、私自身も一歩ずつ歩んでいきたいと思います。

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